橋本忠雄ブログ

2017年6月20日 10:15

短歌の部屋(24)

お題は、『想』でした。

☆歳とりて線香あげるよふになりき想い出の父母は美しきかな
私も歳を取ってきたのでしょうね、両親のことを思い出すことが増えてきました。
この頃は、毎日仏壇に手を合わせています。線香を上げながら、両親に話しかけている自分を発見したりしています。

〈き〉は、過去を表す言葉として、この歌では強すぎる。〈ぬ〉くらいが妥当でしょう。
〈美しきかな〉と、言ってしまうと、歌の底が浅くなる。歌で一番強調したいことは、言葉として言ってしまわないほうがよい。他の描写から、言いたいことを想像できる
歌が、いい歌である。また、仮名遣いが間違っている。
〈よふになりき〉→〈やうになりき〉としなければならない。仮名遣いはとても難しいです。何処かで一章を設けて、先生の講義を載せてみたいものです。

歌は、このようになりました。
★歳とりて線香あげるやうになりぬ想い出の中の父母は美し
★歳とりて線香あげるやうになりぬ思い出の父母にさらに近づく

また、〈美しきかな〉という言葉は、武者小路実篤を連想させ、使い古された言葉である。例えば、—— 仲よき事は美しき哉 という色紙がある。

〈美しきかな〉は、現代短歌では、使わなくなっているが、近代短歌では、よく使われていた。例えば、与謝野晶子など。
——— その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな
−—— 清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき

どちらも名歌として名高いものである。〈うつくしきかな〉を、与謝野晶子が使うと、歌のレベルが高く、また歌の力が強くて、万人が納得してしまうのである。
また、詠嘆の〈かな〉は、近代短歌と違い、現代短歌ではあまり使わない。
戦後の短歌否定論以来、短歌的叙情傾向の強い詠嘆の〈かな〉は、あまり好まれなくなった。
☆見下ろせば雲の如くに盛り上がる山法師に白き花つきいて二階の部屋から庭を見下ろすと、山法師の樹が思ったよりも大きくなっており、その量感は雲が盛り上がってくるようでした。また、今年は花がたくさん咲いているようで、その白い花がとても美しく思えたのでした。

このままでも良いが、白き花〈の〉つきいて とした方が、落ち着く。
また、山法師の花が白いのは、自明の事なので詠まなくても良いだろう。
〈いて〉→〈ゐて〉と、仮名遣いを訂正されました。
★見下ろせば雲の如くに盛り上がる山法師に白き花のつきゐて
★見下ろせば雲の如くに盛り上がる山法師あり花の咲きゐて

tanka24_1.jpg

☆夕食後ランチョンマットに花林糖五つ置くのが楽しみになり
夕食後、何か甘いものが欲しいですね。皆さんは何を食べられますか?
最近、カリントウを買ってきて、食べるようになりました。
しかし、食べ過ぎるとカロリーオーバーになってしまうので、五つだけ置いて、残りはしまってしまうようにしています。
皆さんから、女性の歌かと思ったと言われました。
この歌は、このままでOKとのことでした。

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