橋本忠雄ブログ

2017年9月25日 15:32

短歌の部屋(30)

歌集を送って、何より嬉しいのは感想を書いた手紙をもらうことである。ここで、三人の方からの手紙を紹介したい。
基本的に褒めてもらっているので、すこし照れくさい面もあるが、どれだけ本人としては嬉しいかということを知ってもらいたくて、紹介させて頂きます。

 

−−−橋本先生の短歌には、常に患者さんに寄り添って歩み続ける医師のヒューマニズムを強く感じます。それにしても先生の多彩な能力と尽きることのない好奇心には改めて敬服させられます。独自の先駆的地域医療の追求・実践、(「わたしのカルテなど・・・」)、それらの著作発表、詩作、写真、旅行(旅行記)、さらに落語、等々・・・それに短歌まで。

−−−お電話でも申し上げましたが、先生は歌人の素質をおもちでございます。それも人間としての・・・。どうぞご自分のおもいを大切にされ、それを具象化して、自由におよみ下さいませ。枠に捕われることも、先人の色に染まることも不必要、人それぞれでございます。先生はすでに焦点を絞っておよみでございます。これも大切な基礎でございます。今後のご健詠をお祈り申し上げております。

−−−30首すべてに共通しているのは、“いのち”へのまなざしです。私は、最初の「木犀の香りとともに始めしは神経学への遥かなる道」が一番好きです。何かの本で、〈人間は感情の残り香を記憶として蓄積していく動物だ〉という一文を読んだことがあります。五感から入った情報で感覚を呼び起こし、感情に転化され、思考され、言語化され、記憶されるのでしょうか。人間の五感を診る医師の職業ゆえでしょうか、先生の歌に、とくに、視覚、触覚を感じます。医学の道にはいり、つねに自己研鑽の心をあらわす歌や他者へのいのちのまなざしとは別に、「道端に小さき虫を追ひかけて喰ひちぎる雀の顔のするどさ」「鋭きもの車道に突き刺さる見れば鴉の羽根が一本」のように、別の心の一部を感じさせられるものもあります。また、〈子規館〉を出てジャコ天を食べたというと、松山を訪問して詩心と食欲がならべられているユーモアな歌に心なごまされます。医師で落語家で歌人である人って、これまで存在していたでしょうか。


三通とも、とても有り難い手紙である。感謝、感激である。人間って、やはり他者がいてくれて、自分を認めてくれる、それ以上の喜びはないのでしょうね。身近なところでは、女性(最近は男性も)は家族が留守で居なければ、料理をする意欲がなくなると言います。誰か、自分の作ったものを、褒めてくれる存在が、人間には、根源的に必要なんじゃないでしょうか。感想文を書いて下さった皆さま、本当に有り難うございました。
これを励みに、今後とも歌を詠んでいきたいものと思っております。

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