橋本忠雄ブログ

2017年9月 1日 14:48

短歌の部屋(28)

今年の夏は、ことのほか暑いですね。あまりの暑さに、生まれて初めて日傘を買いました。

そういえば昔、真夏に能登半島にゴルフに行ったことがありました。

暑すぎて、ラウンドの途中でくたばってしまいました。しかし、日傘をさした途端に、すっと涼しく感じたのは、驚きでした。

そのことを思い出して、買ったのです。

さて、今日は夏休みがあったので、皆さんにお会いするのは、一ヶ月ぶりでした。皆さんお元気そうでよかったです。

お題は、『魚』でした。

☆光る川浮子(うき)を見ている釣り人と横に立ってる青鷺一羽

出勤の途中で、電車が寝屋川から萱島へ走る時に、川が見えるのです。

時々、釣りをしている人がおられます。その日は、朝日が反射して、川が光って見えました。そして、釣り人の横に青鷺が立っていたのです。お互いに干渉することもなく、なんとなく友達のような感じで、そして両者とも、魚を狙っているような・・・。なんとも絵になるような面白い構図でした。この歌は、このままでよろしい。青鷺がなんとなく人間みたいに感じますね。バランスの面白さがあります、先生の評でした。

☆竿がしなりやっと釣りあげた大鯰 睨んでおった棒で叩かれ

この歌は、下記の様に3カ所で切れています。

① 竿がしなりやっと釣り上げた大鯰

② 睨んでおった

③ 棒で叩かれ

こうなると、短歌というよりも詩の表現に近くなってきます。また、わざわざ3つの部分に分けるメリットがあるかどうか?分けないで、一続きにすると、短歌らしくなります。例えば、

★竿がしなりやっと釣りあげた大鯰棒で叩かれ睨んでおった

こうすると、短歌の調べとしては、ずっと良くなります。〈睨んでおった〉〈棒で叩かれ〉と、倒置法にすると、この場合は調べが悪くなるし、倒置したメリットが感じられない。

三つに分けたり、倒置法を使ったり、それが悪いわけではないが、その歌にとって、意味があるのか、どんな表現上のメリットがあるのか、考えなければならない、ということでした。なるほど・・・納得しましたが、

私としては、〈睨んでおった〉でいったん切れて、〈棒で叩かれ〉と、倒置したほうが、鯰の表情が強調されて、より面白いかなと思ってしたことでした。しかし、先生のご指摘を、噛み締めて再考してみようと思いました

☆イギリスの市場の魚に名前なし鯖とも鯵とも言わず〈ブルー・フィッシュ〉

この歌は、字数を勘定すると、以下のようになるようです。

イギリスの  → 5   市場の魚に  → 8

名前なし   → 5   鯖とも鯵とも  → 8

言わず〈ブルー・フィッシュ〉 → 3+6合計、35文字。しかし、英語をカタカナにして、字数を勘定するのは、なんとも難しいですね。いまだに、〈ブルー・フィッシュ〉がなぜ6文字になるのか、よく分かりません。

35文字というのは、短歌としては長過ぎるのかもしれませんね。そこで、先生の案は、鯖とも鯵とも言わず  → 鯖でも鯵でもなくすると、11文字が、10文字にはなります。

しかし、これでも全体の文字数は、34になります。31文字の短歌からは、はみ出してますが、許容範囲なのかな? 

昔、イギリスのピカデリー・サーカスで、魚を売っていたので、鯖を買ってきたことがありました。鯖は、英語で mackerel という言葉があるのに、そのおっちゃんは、“blue fish”と、言ってその魚を、包んでくれました。持って帰ってみると、奥さんに言われました。「お父さん、この魚は、鯖の生き腐れやわ」。一見綺麗に見える鯖の身が、ぐにゃっと崩れました。「イギリス人は、魚に興味がないんかなあ?」

「肉屋には、牛、豚、羊、鳥は勿論、兎などもぶら下がっているけどなあ」。食文化の違いが、食べる対象の名前の付け方にも、変化をもたらしているのかもしれません。興味のあるものには、それぞれ名前を付けるけれど、興味のないものは、一様に〈ブルー・フィッシュ〉ですますのかもしれませんね。

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