橋本忠雄ブログ

2017年11月 6日 09:26

短歌の部屋(34)

今日のお題は、「好き・嫌い」だった。

そのためか、なかなか良い歌が多いというのが、小谷先生の感想であった。

☆「おじいちゃまむげん大好き」とLINEが来た。照れながら返す「おじいちゃまも!」

これは、敬老の日に小学校六年生の孫からLINEで送ってきたメッセーである。まず、〈むげん〉という言葉の使い方が面白いと思った。今時の子どもは、ケータイどころか、iPhoneを使うのですね!

☆Jアラートを鳴らして煽る恐怖心〈モリ・カケ〉隠しの男は嫌い

〈嫌い〉と言えば、まず頭に浮かぶのはこの男である。森友学園、加計学園問題から逃げて、国民の目をくらますために、衆議院解散などという卑劣な方法を使ってまで、延命を謀る男。また、それにやすやすと乗ってしまうマスコミも、また国民にも大きな責任があると言わざるを得ない。

時事詠は難しい、なかなか文学にはならない、と聞いているが、国が大きく政治的に動くときは、短歌にすることにも意味があるだろうと思った。大きく言えば、時代の証言ということになろうか。しかし、この歌は短歌にもなっていないかもしれないとは、自分でも思う。過去に作った時事詠らしきものを、書いてみたい。

 

☆もし我に金子光晴の知恵あらば愛しき我が子征かせざりしを

☆人間を殺せし眼死にゆく目総理は見ずや なぜ戦争法を

☆街角にマネキンかとも洒落た女性平和のスローガン掲げたたずむ

☆改憲派が政治握れば海外への移住考えると息子(こ)は呟きぬ

しかし、文学と認められる時事詠というのは、以下のような歌をいうのかもしれない。

★胎内のわが背に痣をのこすまで鞭うたれおり母は私服に   岡井隆

★遺棄死体数百といひ数千といふいのちをふたつもちしものなし 土岐善磨

★あなたは勝つものとおもつてゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ 土岐善麿

★ひきよせて寄り添ふごとく刺ししかば聲も立てなくくづをれて伏す   宮柊二

★涙拭ひて逆襲し来る敵兵は髪長き広西学生軍なりき 渡辺直己

★血と雨にワイシャツ濡れている無援ひとりへの愛うつくしくする   岸上大作

 

☆道端にしゃがみて頭を抱えこみ死にし人らの骨の出るやも

これも、Jアラートに関する歌である。東北の人たちが、北朝鮮がミサイルを発射した時に、「避難せよ」と言われて、道端で頭を抱え込む姿が、放映されていた。いったい、今はどんな時代なのだろうか。先の大戦で、竹槍で戦闘機を落とすという妄想にも似た行為なのではないか。我々が死んだ後、後世の人たちが(もし生きておられるとして!)、そんな姿勢をとらされて死んで行った人たちを、目撃するのではないか? という幻想、または私の妄想である。

しかし、そんな時代が来ないように、我々がもっと自覚的に生きなければならないのは、勿論なのであるが。

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