橋本忠雄ブログ

2017年12月 5日 14:32

短歌の部屋(36)

11月1日に、一人で榊原温泉に出かけた。温泉はとても良かった。特別風呂が好きだというわけでもない私が言うくらいだから、本当にいい湯だった。肌がすべすべとした。夜遅くには、展望露天風呂に入ったが、デンマークから来ているという男性に遇って、暫く話しをしたのも楽しいことであった。しかし、温泉以外には何もない所であった。近所に神社が数カ所あったけれど、特別風情のあるものでもなかった。それで、神社を通り過ぎて山道をしばらく登って行った。桜の樹が山道に沿って植えられており、微風の中落ち葉が次から次へと舞っていた。小さな黄蝶が、一羽飛んでいた。沢からは、カエルの声が聞こえていた。そんな場所を歩きながら、短歌を詠んだ。

例えば、こんな風に。

 ☆ 枝々の彼方に見えるジェット雲風に流され淡くなりゆく 

☆ 蜘蛛の糸に囚われた落ち葉一枚くるくる回る風に揺られて

☆ 音もなく落ち葉は舞って苔のうえ照らされている朝の光に

☆ 季節外れの黄色い蝶が樹々を舞い落ち葉のうえにとまりて静か

☆ 落ち葉を縫い蜘蛛の糸にも捕まらず小さな黄蝶舞う朝の山道

☆歩みゆく影に隠される落ち葉よふたたび逢わぬおまえたちとおれ

最後の歌に関しては、少し思うところがあるので、次回に書いてみます。それと、

☆季節外れの黄色い蝶が樹々を舞い落ち葉の上にとまりて静か

の歌は、「〈静か〉と、言ってしまったら身も蓋もない。言いたいことは、言わない、歌を読む人が言外に感じなければならない」と、小谷先生に言われそうです。そこで、ちょっと変えてみます。

★季節外れの黄色い蝶が樹々を舞い落ち葉にとまり翅を閉じたり

★  季節外れの黄色い蝶が樹々を舞い落ち葉にとまり翅を閉じてる

この方が、いいかもしれませんね。〈翅を閉じたり〉という表現で、静かさを表現できているかもしれませんから。

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