橋本忠雄ブログ

2017年12月 5日 14:52

短歌の部屋(38)

「しんぶん赤旗」には、坪内稔典先生の『文学のある日々』という連載がある。その11月3日(33)の記事を読んでとても興味深く思った。内容は、雀に関する話しである。一茶は無類の雀好きであった。

★我と来て遊べや親のない雀

★雀の子そこのけそこのけ御馬が通る

★ひよ子より気が強いなり江戸雀

約百句もつくっているらしい。そこで、詩人・小野十三郎の詩「雀」の話しが出てくる。彼の詩集『垂直旅行』に「雀」という次のような詩がある。

−−− 大牟田の空に 1

  北九州八幡地区に 5

  夜明けの電線にとまっている雀

  山陽道は

  広島と岩国に 1

  飾磨の空に 1

  神戸 2

  夜明けの電線にとまっている雀

  大阪の空にはいるね 13

  大和 0

  京都の上空 2

それから、稔典先生の文章が続く。

以下、北へとさかのぼって各地の雀を数えて行く。東京は6、常磐線の平の空に1、網走の空に1という具合に。途中に「おまえたちは、いま、おれのなにだ」という一行があるが、各地のこの雀は、さて、何だろう。同志とか親友? 私は心の置けない友としてこの十三郎の詩の雀を愛している。 

ここで、小野十三郎が、雀に対して「おまえたちは、いま、おれの何だ」と発した言葉は、私が落ち葉に対して抱いた感慨とよく似ているのではないか? と、思った。言葉では、上手く言い表せないが、私が持った感慨と十三郎という詩人が表現している心が同じようなものなら、とても面白いことではないか。

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