橋本忠雄ブログ

2018年3月30日 19:29

短歌の部屋(46)

お題は、『星』。

 

ロマンチックな歌が多かった。例えば、

※流れ星指すよりはやく消えたれど願い唱えき幼き兄と

※さそり座の切手一枚残しおく星占いの「一途なる星」

※助手席にいくつもの星流れ来る抱きとめんとして腕を伸ばせば

※伝説の天女舞いおりし天人峡湯船に満天の星をあおげり

※凪の海見つつ礼文島をあとにする北斗七星空にかたむき

☆ブータンの居酒屋に聞くタンディンの酔って歌いし「星影のワルツ」

6年前、ブータンに行った。首都ティンプーの夜、タンディンがブータン・キッチンに連れていってくれた。そこに、彼の友人たち四人がやって来た。彼らは全員酒に強く、ウイスキー、ブランディー、ビール、地酒などを飲んだ。酔って色々な歌を歌いはじめた。日本の歌が聞きたいというので、恭子さんが「わらべ神」を、私たちは「さくらさくら」を歌った。そして、彼らはブータンの歌を歌い、タンディンが「北国の春」「星影のワルツ」を歌ったのであった。

これで結構ですが、初めて読む人には〈タンディン〉が何か分からない。こういう場合、歌の始めに小さな文字で注釈を付ければよい。

〈タンディンは、ブータン国のガイドの名前である〉 などと。

☆ベランダに雀啄み風もなし立ち昇りゆく廃プラの煙

この頃は、毎日ご飯粒や蜜柑などを皿に載せて置いている。すると、雀だけではなく、ウグイスやメジロ、それにツグミなどもやってくる。観察するのが楽しくて、写真を撮ったりしている。今年は、目の前でウグイスが鳴いてくれないかなと期待している。煙が立ち昇る時は、風のない時である。だから、〈風もなし〉という言葉は要らない。こう変えたらどうかと、言われた。

★ベランダに雀啄み街空を立ち昇りゆく廃プラの煙

私は、「風もなし」という言葉が気に入っていたのですが、言われてみると、なるほどと納得しますね。しかし、「風もなし」と静を強調した方が、「立ち登りゆく煙」の動との対比が強調されていいような気もします。今の時点では、どちらがいいのかよくは分かりません。

☆あいまいな言葉で人が死んでゆく「人身事故でご迷惑を」と

私は、京阪電車で通勤していますが、ときたま電車が定刻通り来ないことがあります。そんな時は、きまって車掌のアナウンスがあるのです。それで、事故があり人が死んだと知るのです。しかし、人の死という重大事を表現するのに、「なんとあいまいな言葉なんだろう」と思ったのです。

★あいまいな言葉で人の死を告げる「人身事故でご迷惑を」と

〈人が死んでゆく〉よりも〈人の死を告げる〉の方が、意味がすっきり通って分かりやすいですが、私は〈人が死んでゆく〉の方をとりたいです。その方が余韻があるというか、詩的な感じがするのです。

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