橋本忠雄ブログ

2018年9月 5日 20:18

短歌の部屋(55)

今日のお題は 『肩』。

先生によると、詠みにくい題であるということだ。目や手、顔などに比べると、あまり歌には登場しない題であるかもしれない。

 

☆今日が最後父母の肩を揉むのも明日は結婚で居なくなる僕

私は、25歳の時に結婚したのだが、その時に一番心配したのは「僕が居なくなったら、誰が父母の肩を揉んであげるのだろう?」ということだった。実際私は、よく肩や腰を揉んであげていた。母の肩や腰を揉んでいると、すぐに「ああ、いい気持ちになってきた。ありがとう」と言うので、間もなく止めることが出来たのだが、父の場合はそうはいかなかった。「だんだんよくなってきた・・・」。そして、いつまでたっても「もういいよ」とは言わないのである。だから、母の場合よりも、長く揉んであげていた。私はそんな父の言い方がおかしくて時々笑ってしまったりしていた。この歌は、「居なくなる僕」と、表現し過ぎである。言いたいことは、言って仕舞わない方がいい。余情がない、情緒がなくなる。ただし、最近の「口語短歌」では、直裁に言ってしまうこともあるが。伝統短歌の表現なら、変えた方がいいだろう。

★父母の肩を揉むのも今日までか明日は結婚で家を出て行く

★父母の肩を揉むのも今日までか妻と居てあすは新居の暮らし

☆肉食をやめた息子は観てきたと言う屠殺の映画をウィーンの街で

わが子の恵史は、この頃肉を食べない。動物愛護の心からなのだろうか。そう言えば、私もウィーンの街角で、大きなスクリーンに映し出された屠殺の映画を観たことがある。それは、去年スイスのChac や高橋夫妻とヨーロッパ旅行をした時であった。何も知らずに殺されてゆく牛の姿が哀れであった。

★肉食をやめた息子はウィーンにて屠殺の映画を観て来たという

同じような表現ですが、この歌の方が調べは良くなりますね。最初の歌は、ぶつぶつと切れる感じがしますね。やっぱり調べも考えるべきですね。但し、映画館ではなく街角で観てきたというのには、意味があると思います。街角を残して、歌を作ってみるべきかもしれません。

★肉食をやめた息子はウィーンの街で屠殺の映画を観てきたという 

☆青空に二羽のツバメが翻り川面を切って飛ぶ二度も三度も

このままでもいいが、「二羽」「二度」「三度」の数の重なりが気になる。

昔は、「数」はあんまり使わなかったものである。

それは、私も感じてはいた。しかし、繰り返し飛ぶツバメの姿を表現するのには、数字を使った方がリアリティがあるようにも思ったのです。しかしこんな風にも詠っていた。

★青空に二羽のツバメが翻り川面を切って飛ぶくりかえし飛ぶ

★青空に翻りいるツバメの子橋を潜ったり川面を切ったり

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