
植草一秀 著 明月堂書店 1800円
インターネットのブログ『知られざる真実』で大活躍の植草さんが、書かれた本である。今や、植草さんのブログは、最も閲覧数の多いブログの一つである。毎日毎日、マスメディアに目を通し、その中から政治・経済の最も重要な問題点に標準をあわせ、的確なコメントを書かれている。
マスメディアが、マスゴミと揶揄されるようになった現在、ブログはとても貴重な情報源である。 今最も多く取り上げられているのは、郵政民営化に伴う巨大な経済犯罪の可能性のある『かんぽの宿』問題である。
なんせ、2400億円も投資した国民の財産を、たった109億円でオリックスに売り払うというのだから、大変な疑惑が横たわっていると考えられる。
郵政会社の社長人事は、総務相に一任するというのが、法的に一番叶った方法であるのに、ぶれまくる麻生首相は、あろうことか、盟友の鳩山大臣の更迭を決めてしまった。なんとも、芯のない呆れた首相である。これで麻生の政治生命は終わったことであろう。
鳩山邦夫大臣は、とても変わった人だとは思うが、今回彼は正しい判断をした。
"政府に尋問の筋これあり" 西郷隆盛の言葉を引用するなんて、なかなかやるではないか。
植草さんは、小泉改革に反対した。それが理由で、おそらく彼は1998年以来、2004年、2006年と性犯罪の容疑をかけられ、逮捕され、社会的活動から抹殺されかけてしまったのであろう。
りそな銀行の監査を担っていた朝日監査法人の銀行担当公認会計士が、自殺した。また、救済されたりそな銀行が、自民党の機関銀行と化した時に、それを暴露した朝日新聞記事が掲載される前日に、同誌の敏腕記者が自殺したと伝えられた。
これらの自殺には、大きな疑問もあり、毎日新聞の山口敦雄氏の著書『りそなの会計士はなぜ死んだのか』という著書などもある。
こういう訳で、権力に立ち向かう人間は、時には命がかかっていることも覚悟しなければならない。
勿論、性犯罪の容疑者に仕立て上げられる危険性も当然ながら大きい。
まして、日本の裁判では、起訴されると本人がいくら否定しても、有罪率は97%である。イギリスなどは、本人が否定している裁判の有罪率は約50%であるというから、その差は天と地ほど違っている。日本は、まともな法治国家とは、とても言えないであろう。
この本を読んで、植草さんの無罪を確信した。
そして彼の博識と、優しさと、政治・経済を見すえる的確な視点に感心した。
今年の総選挙で、民主党を中心とした政権が出来たときは、植草さんには是非表舞台に帰ってきて欲しい。
そして、小泉氏や竹中氏が仕組んだ郵政民営化・郵政米営化を、かんぽの宿の疑惑を、アメリカのはげたかファンドが如何に稼いだか・・・・いろいろな問題を、俎上に載せて欲しい。
植草さんの復活を、政権交代と共に、心から期待する。
09年6月14日



























