橋本クリニック

クリニック院長 橋本忠雄ブログ

癌の痛みは我慢しないでください

橋本忠雄 (2010年3月26日 15:11)

最近、末期がんで、病院から自宅に戻ってこられる方が多くなった。

そして、痛みを訴えておられる方も多い。

しかし、中には、痛みに対してオピオイド(麻薬)を使う事を、躊躇される方もある。

ある肺がんの方は、オピオイドを増やすことを、拒否されている。しかし、痛くて眠れないと、

訴えておられる。

「痛みを我慢するほうが、よっぽど予後が悪くなるんですよ。痛みが取れたほうが、

元気になるんですよ」と、説明するのだが、薬を使う事に、どうしても抵抗感があるようである。

 

また、驚いたことだが、がん専門医の中にも、オピオイドを積極的に使わない人がいる。

胆管がんで、骨や脳に転移し、痛みを訴えておられる方のご家族から相談を受けた。

「オピオイドの量を、主治医に増やしてもらってください」と、言ったのだが、

「簡単に増やしてはいけない」と、言われたそうである。

 しかし、末期になって、痛みに耐えるというほど、辛いことはないだろう。

せっかく、オピオイドという素晴らしい薬があるのだから、積極的に使って、

少しでも苦痛の少ない療養をしていただきたいと思う。

 

オピオイド(麻薬)の種類(作用の強いものと弱いもの)を表にしておきましたのでご参照ください。

 

☆オピオイドの種類

オピオイド   モルヒネ
オキシコンチン
    デュロテップ
  コデイン

尚、、オピオイドも万能薬ではありません。

オピオイドが効かない病態を、表にしておきますのでご参照ください。

 

☆オピオイド抵抗性の痛みの性質と鎮痛補助薬の適応

適応 商品名 開始
(1)
増量 増量間隔 維持 投与
発作性/す/
痙攣
テグレトール 100~200㎎ 100~200㎎ 2~3 ~800㎎ 2分割/
1
デパケン 200~400㎎ 200㎎ 2~3 ~1200㎎ 2分割
リボリトール 0.5㎎ 0.5㎎ 4~6 ~3㎎ 1
しびれ/しめつけ/つっぱり/
ける(
うつ)
アモキサン          
トリプタノール 10~25㎎ 10~25mg 1~7 40~100mg 1
ノリトレン          
しびれ/しめつけ/つっぱり/ける/腹膜
(
不整脈)
キシロカイン
(
)
500mg 20% 1~2 0.5~
1.0mg/kg/hr
持続皮下/持続
メキシチール 150~300㎎ 100~150㎎ 2~3 150~450mg 3
しびれ/ける/
(NMDA受容体拮抗
ケタラール 50~150mg 50~150mg 1~2 50~
300mg/day
持続
セロクラール 60~180mg 60mg  1~7 60~300mg 3
/こむら
(
不安)
ホリゾン
セルシン
5~10mg 5mg 1~2 5~30mg 2~3/
1
がん疼痛治療レシピより