若い僧たちは、これから勉強があり、その後またお経を唱えるのだという。
彼らと別れて奥に入って行くと、中庭に大きな菩提樹の樹があった。

その先に行くと、巨大なキュンレイ(講堂)があり、本尊は仏陀であった。
(しかし、写真禁止なのでここでお見せできないのは残念である)。
その壁に、曼荼羅がいくつか掲げられていた。

その中の一つの曼荼羅の円の中央に、鳥と蛇と豚が描かれていた。
Tandinに訊くと、鳥はPassion(ここでは、熱情というよりは、情欲や激怒と訳した方が適切なのかもしれない)、蛇は憎しみ、豚は無知を表している。
そして、この三つがあるから、人間は悟りが開けないのだという。
六つに区切られたそれぞれは、上から時計回りに、天・人・餓鬼・地獄・畜生・修羅 の世界を巡る輪廻の様相を示しているという。
もちろん天が一番いいのだが、何処に生まれ変わるかは、生前の行いに因る。
― と、ここまで書いたのだが、ある人に教えて貰った。
天に生まれ変わることが目標なのではなく、六道・輪廻を越えて、
菩薩、更には、仏になることが理想なのだと。
そしてブータン人は、この輪廻転生を信じているから、例えば蚊がいても、
それは誰か知り合いの生まれ変わりかもしれないので、決して殺生はしない。
生まれ変わりといえば、偉い僧などが死ねば、必ず生まれ変わりの子供が現れるという。
例えば、このPunakha Zongは、1637年(江戸時代)にガワン・ナムゲルによって建設されたが、「その生まれ変わりの少年が、ブータンの東の地方に今います。10歳くらいです」と、Tandinは真剣に言う。
Dzong を後にして、橋を渡る。橋の内部の木組みが美しい。橋の両側はこのように立派な門になっていた。


遠くから振り返って、Dzong を眺めてみる。左側から モ・チュ(母川)、右側から ポ・チュ(父川)が流れ下り、Dzongが二つの川の合流点に建てられているのが分かる。

また、よく見ればゾンの前には、色とりどりの沢山の幟(ダルシン)が立てられている。
この幟には、お経の字句が書かれており、風が吹くとその風に乗って、お経が全世界に広がるのだという。
なるほど、合理的な思考であり、且つそれほど信心深い人たちなのだ。
また川岸には、屋根を付けた小さな建造物があり、その屋根の下の部分にお経の書かれた布切れが沢山掲げられていた。これはルンダルといい、やはりお経が風に乗って、広まって行くのだという。

ルンダルの向うの道に、高等学校があり、その前庭にはやはり大きなマニ車が設置されてあった。


因に、子供たちの70%くらいは、高等学校に進み、20%は大学まで行く。
学制は、6-2-2-2であり、その上に大学がある。
また、小学校から毎年落第はあるので、高校を出るのは18歳とは限らない。
教育費は、医療費とともに全額無料である。
2011年12月29日



























