ドクターノート

2008年12月14日 17:45

めまい


現病歴
今朝起きようとしたところ、突然天井がぐるぐると回った。動くとめまいが激しくなり、嘔吐した。じっと寝ていると少しマシになる。頭痛はなく、手や足もちゃんと動く。耳鳴りもない。

診察所見
血圧130/75  脈65不整なし 
     
四肢腱反射:正常 手足に麻痺は認められない
脳神経:異常なし
眼振:座位 ⇒なし
仰臥位 ⇒左右に眼球を動かすと、回転性眼振が見られる 

※ 眼振というのは、眼球が振るえる状態を指す。たとえば、左右を見させると、普通なら眼球は左右にいてその場所に固定されているが、眼球が定まらずに振るえている状態である。

診断
良性発作性頭位性めまい(BPPV)

解説
めまいが起こると、多くの人は脳に異常が起きたのではないか(例えば、脳卒中など)
と、とても心配される。しかし、多くの場合は(約80%以上)、良性のめまいなので心配しなくていいです。と、言っても患者さんは、めまいや嘔吐に苦しみ日常生活に支障をきたすので困りますよね。

(図1)

 
原 因は、(図1)の内耳の三半規管というところの障害です。内部はリンパ液で満たされていますが、ここに耳石器から剥がれ落ちた石が浮遊物として漂い、三半 規管を刺激してめまいが起こると考えられています。めまいではメニエール病というのが超有名ですが、私たちのような一般の診療所では滅多にお目にはかかり ません。
メニエール病の特徴は、難聴や耳鳴りを伴っているということです。(もし、めまいにそれらの症状を伴っていれば、耳鼻科に受診してください)。

それから、めまいのタイプを3つに分けた(図2)を載せておきますので、ご参照ください。


(図2)

この表の一番右の良性発作性頭位変換眩暈症というのが、今日の症例です。
回転性でない「立ちくらみ」や「ふらつき」の場合は、一応脳の障害がないかどうかチェックなさることをお勧めします。
 また、回転性めまいの場合でも、突然の激しいめまい、頭痛、嘔吐の三拍子を伴う場合は、小脳出血やくも膜下出血などの病気の場合もありますので、脳外科に受診してください。
 
最後に、回転性めまいのいろいろを表(1)にまとめたのを、お示しします。


(表1)

いろいろな病気がありますが、80%以上は良性頭位性めまいです。
因みに、私は開業して26年になりますが、良性頭位性めまい以外に診ためまいは、小脳出血1例と、聴神経腫瘍1例と、脳幹梗塞の1例のみです。
 それから、この病気にかかるのは圧倒的に女性ですね。しかも中年以降の方で、季節の変わり目に多いようです。

治療
一般に抗めまい薬と、メイロンという注射を使います。この方の場合も約1週間で治りました。それから、最近の治療としては、頭を回転させながら耳石を三半 規管の外へ出してしまおうとする治療があります。これは、めまいの専門医を受診する必要があります。80%を超える改善率と報告されています。
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