ドクターノート

2008年12月14日 15:05

肺炎が多い


症例:74歳 男性

今年の4月は肺炎が多いのに驚いています。クリニックの外来だけで6人もの患者さんがありました。年齢は55歳から100歳まで。男性は74歳の方が1人 で、あとの5人は女性でした。今時のことですから、香港や中国のSARSのことが気になりますが、全員渡航暦はなく、幸い皆さん回復されています。今日は その中のお一人のケースを紹介します。

主訴
1ヶ月から風邪を引いていた。2日前から38.5度の熱が出て、咳をすると右背中が痛む。

所見
体温:38.5度
呼吸音:右肺野 湿性ラ音
検査所見:白血球 18800

レントゲンで右肺野に炎症像を認める

治療

入院を勧めましたが、奥様を在宅で介護しておられるため、「入院はできない。何とか外来で治療して欲しい」ということでしたので、奥様の方を短期入所していただき、外来での点滴治療を始めました。治療経過を下記の図で示します。


4月14日

4月16日

4月21日

コメント
喀痰検査からは肺炎球菌が検出されました。これは肺炎で、一番多い原因と言われています。血痰が出たこともありましたが、治療によく反応し、約10日間で治癒されました。

しかし
皆さんには、肺炎と言うのは、重病であるという感覚があると思いますが、この方の場合は、一見非常にお元気で「えぇーっ、私が肺炎!?」と、驚いておられました。しかし、肺炎を疑ったのは、突然の悪寒と高熱、それに咳と背中の痛み、聴診器での湿性ラ音の聴取でした。

中には症状が典型的ではなく(全く呼吸器症状のない人もあります)熱も無く、ただ聴診器で音がおかしいから分かったという方や、逆に、聴診器では異常音が聞こえない場合もあります。

解説

肺炎になる方は、体力の弱った方と言う印象がありますが、実際には、若い男性や、中年のお元気な女性にも起こるので、風邪くらいとあなどっていてはいけません。

肺炎球菌はお元気な方でも5〜25%の人が咽頭細菌叢を調べると、持っているということなので、やはりうがいや手洗いという基本的なことを普段からきっち りと行う習慣が大切です。病原菌で一番多いのは肺炎球菌ですが、その他インフルエンザ菌、嫌気性菌、ブドウ球菌、クラミジア、肺炎桿菌、マイコプラズマな どがありあます。

それに最近では中国や香港から世界中にコロナウイルスによるSARS(重症急性呼吸器症候群)という肺炎が伝播してきていますのでわが国も隣国のことと、 安心はしておられません。もし、皆さんの周りの方で該当する国からお帰りになる方があれば、十分注意して下さい。潜伏期と言われる10日間は少なくとも外 出を控えて下さい。


このページの先頭に戻る
橋本クリニック 診療時間のご案内 電話番号 06-6991-2555 メールアドレス info@hashimoto.or.jp 診療時間 9時〜12時30分 17時〜19時30分 受付時間 8時45分〜12時 16時30分〜19時 休診日 日曜・祝日/火・木・土曜の午後 住所 〒570-0079 大阪府守口市金下町2-12-5