ドクターノート

2008年12月14日 15:13

慢性甲状腺炎(橋本病)


50才:女性
主訴:コレステロール値が高い

現病歴
2001年9月の市民検診で、コレステロールが高いといわれた。しかし、本人には特別の症状はない

所見
甲状腺が少し腫れている。しかし表面は柔らかく、平滑である。
大きさは 48cm×40cm
血圧 130/84  脈 64   
下腿浮腫 軽度あり

検査
甲状腺機能検査:T3(2.0)T4(0.4)TSH(58.3)マイクロゾーム(25600)

CT検査:
甲状腺腫内にSOL(腫瘤)は認めず橋本病と診断します。やはり甲状腺機能低下を来たしている。

治療・経過

治療:甲状腺ホルモンが足りないので、補充する具体的にはチラージンSを25μgから、開始する。
下記グラフからチラージンSを内服することにより、コレステロール値が下がり甲状腺ホルモンが改善されたことがよくわかります。


解説
コレステロールが高い場合、その原因が、他の病気によるものではないか と考えることが重要です。たとえば、甲状腺機能低下症や腎臓の病気(ネフローゼ)などでも、コレステロールは上がります。だからそういう場合は、コレステ ロールの薬を飲むのではなく、原因となる病気の治療をすることが肝心です。

この方の場合も、コレステロールの薬をやめ、甲状腺ホルモンを飲みだしたところ、著明に改善しましたね。因みに、この病気はリウマチやSLEと同じように 「自己免疫性疾患」といわれ、自分の体の一部を他者として認識し、攻撃してしまうところから発症するのです。尚、薬は一生飲まなければなりませんが、飲ん でいる限り安全に元気に生活が出来ます。この方の場合は、軽症だったのでそれほどの症状は出ていませんでしたが、この病気の症状としては、便秘、嗄声、聴 力低下、むくみ、発汗減少、耐寒性低下、過多月経、筋肉痛などがあげられます。

一言で言えば、とにかく元気がなくなる病気なのです。重症の場合は、パーキンソン病と間違われたり、寝たきりになる方も居られます。この方の場合も、薬を 飲む前は特別の自覚症状はなかったのですが、薬を飲むようになってから、以前よりも体に元気が出てきたといわれています。

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