ドクターノート

2009年2月 3日 12:18

消化管出血に対する内視鏡止血術

1)消化管出血・内視鏡的止血術の種類と適応

 

消化管出血の原因疾患は、胃十二指腸潰瘍、急性胃粘膜病変、食道・胃静脈瘤が三大原因といわれています。その他マロリーワイス症候群や腫瘍からの出血などもありますが、緊急内視鏡の適応となる病変はその殆どが胃十二指腸潰瘍からの出血です。

 

内視鏡的止血術の適応時には血圧低下など循環動態不良となっている場合が多く、まずは適切な補液により循環動態の改善を図り、貧血が強い場合にはすぐに輸血を行えるような準備が必要です。高血圧・消化性潰瘍の既往、肝疾患の有無、NSAIDや抗凝固剤内服などの薬剤使用歴の確認も必要です。

 

 

2)治療の実際

 1:機械的止血法

 

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クリップ止血法・組織障害の少ない機械的止血法です。

  特に消化性潰瘍からの出血で、Forrest typea(噴出性出血)typeb(湧出性出血)、typea(非出血中の露出血管)などはピンポイントで出血点が確認できる場合が多く、良い適応です。

  クリップ成功例では胃潰瘍97.7%、十二指腸潰瘍100%Dieulafoy's潰瘍92.9%と1回目の手技でクリップ止血できた場合には止血率は高い。

 

2:局注法

局注法には純エタノール局所止血法やHSE局注法、エトキシスクレロール局注法、フィブリン接着剤局注法などがあります。

純エタノール局所止血法は無水エタノール(99.5%以上)を用い、出血血管に対しエタノールの脱水作用により、血管収縮、凝固を図る方法です。

HSE局注法はエピネフリンの血管収縮作用と高張食塩水によるエピネフリンの薬理作用延長、組織膨化、血管内腔の血栓形成作用により、止血効果を生み出す方法です。

 

3:熱凝固法

  最近ではESD(内視鏡下粘膜下層剥離術)の普及にあたり、ソフト凝固を使用した止血を施行することが多くなってきています。ソフト凝固は電圧を200V以下に制御し、スパークを発生させず組織をゆっくり脱水凝固するものです。 

 

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